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バニラの結実

バニラはつる性の植物で、美しい花を咲かせるカトレヤなどと同じラン科の植物です。バニラの花は地味な薄緑色でほとんど香りはありませんし、葉や茎も香りません。独特の“バニラの香り”は、花が咲き、そのあとに実った棒状の果実が醗酵すると香りを漂わせ始めます。こうしてできたのが“バニラビーンズ”で、香りの成分バニリンが甘い香りのもとになっています。バニラはメキシコ南部と西インド諸島原産ですが、現在は原産地でなはいマダガスカルが世界一の生産国になっています。

熱帯果樹室のバニラは4年前に小さな苗を植え付けしたもので、昨年5月に開花し始め、その花を人工授粉して結実しました(矢印の先が果実)。7月には実を結び大きく膨らんできていたのですが、今年になって先端が熟しはじめ、ようやく“バニラの香り”を放ち出しました。現在2株に11本が結実しています。昨年夏には果実4本を富山県立大学工学部生物工学科植物機能工学講座との共同研究の材料として提供しました。

当園のバニラは2012年にわずかに開花・結実したことはあったのですが、その後は株が弱り開花もしていませんでした。今回は栽培方法の改良や効率的な人工授粉の方法を調べ、ようやくたくさんの結実に至ったものです。