| 新生代第三紀(6500万〜170万年前)の、気候が温暖だった時代には北半球に広く分布していたにもかかわらず、その後の氷河時代に各地域でつぎつぎに絶滅し、現在は限られた地域だけに生き残っている植物があります。今では日本に自生しないメタセコイアやフウなども、かつては日本列島で繁栄していたことが化石の記録から明らかにされています。園内でみられるこうした“生きた化石”ともいうべき植物を紹介しましょう。 | イチョウ 裸子植物のうちソテツ類とともに運動性のある精子をもつイチョウ類は、古生代末のペルム紀(2億8900万〜2億4700万年前)に起源し、中生代(2億4700万〜6500万年前)に最も繁栄しました。その当時は南北南半球にいろいろな仲間が知られていましたが、中生代末までには多くが恐竜とともに滅んでしまいます。新生代になると北半球のイチョウ属(Ginkgo)のみが残り、北アメリカでは約1000万年前、ヨーロッパでは約200万年前に絶滅しました。日本における化石の記録は、新生代の鮮新世〜更新世の約200万〜100万年前まで知られているそうです。現生種のイチョウ(G.biloba)は、中国浙江省に自生があるといいます。 ![]() イチョウの葉 神社に植えられたり街路樹に使われたりして身近なイチョウは、中生代に栄えたこの仲間の唯一の生き残り。現生のイチョウの葉とよく似た形の化石は、中生代後期から出現するという。 | ||