アブラヤシが初結実
熱帯果樹室でヤシ科のアブラヤシが初めて結実しました。アブラヤシは果実の果肉と種子に多くの油が含まれている植物です。特に果肉の60%が油です。果肉からとれる油をパーム油と呼び、食用以外にも石鹸の原料、さび止め油に利用されています。種子からとれる油はカーネル油と呼び、化粧品の原料として利用されます。油がとれる植物は数多くありますが、単位面積あたり最も油がとれる優良な作物です。
植物園では2年前に、植物病理学に精通している学芸員が入り、園内のヤシ科の植物が黒つぼ病という菌の被害を受けていると気付きました。そこで、適切な薬剤を散布したところ、コンディションの良い葉が出てくるようになりました。その結果、ついに開園以来のアブラヤシの結実に至りました。