特定外来生物「オオキンケイギク」の鑑定方法
栽培・販売等が禁止されているオオキンケイギクの黄色い花が道路沿いなどで目立つ時期になりました。
このたび日本植物園協会の外来種対策分科会から、オオキンケイギクのわかりやすい見分け方が紹介されましたので、お知らせします。
【経緯】
オオキンケイギクは北米原産の外来植物で、明治末期に渡来し、緑化や園芸用に盛んに用いられましたが、繁殖力が強く、野生化して在来種の生育を脅かすことから特定外来生物に指定され、各地で駆除活動が行われております。
ところが毎年のように植物園に、これは駆除しなくて良いホソバハルシャギクではないかと、実物を持って来られる問い合わせがありました。
環境省のホームページでは、オオキンケイギクは茎の下部に葉が着き、ホソバハルシャギクは茎の上部にも葉が着くと解説され、ホソバハルシャギクとされる写真も掲載されていることが原因です。しかし、富山県中央植物園が中心となって調査した結果、葉の着き方には変異があるため決め手にはならず、筒状花(中心部の小さな花)の筒状部の長さが6mm以上あること、または種子(正確には果実)の大きさが3mm以上あることが決め手になる事が明らかになりました。
これまで調べたところ、ホソバハルシャギクは、日本では野生化してないと推察されています。
茎の上部に葉が着く場合でも、小花と種子が大きいものはオオキンケイギクとして駆除していただくようお願い申し上げます。
令和元年6月6日
富山県中央植物園
担当:園長 中田
電話:076-466-4187
e-mail:nakata@bgtym.org