マスコミリリース

ハマベブドウたわわに結実

熱帯果樹室で初めて「ハマベブドウ」がたわわに結実し、見頃を迎えています。

 

ハマベブドウ Coccoloba uvifera (L.) L.

植物園の熱帯果樹室に植栽するハマベブドウは1995年に導入し、その後十分に成長していたにもかかわらず、長い間結実しませんでした。不思議に思いその小さな花の構造を詳しく調べたところ、花粉をつけない“雌個体”らしいことがわかりました。そこで、複数のハマベブドウを導入して、その中から正常な花粉をつける“雄個体”を選び出し、温室の個体と近接させて栽培を始めました。するとようやく3年ほど前から少しずつ結実し始め、今年は開園以来の大結実となっています。

ハマベブドウはタデ科の植物で、果実がブドウの房のようになることからこの名前で呼ばれるようになりました。英名も、Sea grape(海のブドウ)です。実の様子がブドウにそっくりなだけでなく、味も熟した色もよく似ています。観葉植物に用いられますが、暖かい地域では庭木や街路樹に利用されます。フロリダ南部から西インド諸島に自生する常緑広葉樹です。