「美しい斑入りバナナ」初結実
植物園の熱帯果樹室では、葉や実にも白い斑のある珍しいバナナが初めて結実しました。
なお、観賞の際には互いに距離をとっていただくよう周知願います。
斑入りバナナ Musa×vittata W. Ackm. ex Rodigas
かつてハワイ王朝の王族だけが所有していたとされるもので、王様の敷地内だけで栽培された門外不出のバナナだったそうです。その貴重さゆえ、王族以外の者はこのバナナを見ることも許されず、一般の方はこのバナナを見るだけでも罰せられたといわれています。
葉に美しい白い斑が入るだけでなく、一本のバナナの実は15cmほどの長さで縦方向に縞模様のように白い斑が入る様子は面白いもので、一見の価値があります。
植物園で栽培展示中の斑入りバナナは2008年に導入したもので、今年初めて結実しました。高さは5mほどに成長し、現在2房実っていて、一つは一部黄色く色づき始めています。斑の部分に葉緑素がないため、冬場の日照時間が短い北陸ではタイワンバナナなどに比べると成長が遅れるなど栽培が少し困難でした。しかし、3年ほど前から土壌改良や肥料等を変えることでようやく本年結実に至りました。