早春の花“報春花、迎春柳”見頃
暦の上では立春も近づき、もうすぐ春を迎えようとしています。植物園の雲南温室では、早春に咲く“報春花”と“迎春柳”の花が見頃を迎えています。
ケショウザクラ(サクラソウ科) 中国名“報春花”
キバナアマ(アマ科) 中国名“迎春柳”
- 「ケショウザクラ」は‘オトメザクラ(乙女桜)’や‘プリムラ・マラコイデス’の別名を持つ中国雲南省原産のサクラソウの仲間です。春の訪れを告げるように早春に咲くことから、中国名は“報春花”です。花には爽やかな香りがあります。植物園の雲南温室と高山・絶滅危惧植物室では中国科学院昆明植物研究所から1994年に頂いた野生のケショウザクラを系統保存を兼ねて栽培展示しています。夏の暑さに弱いのですが、栽培方法の試行錯誤により今年はこれまでで最も多く開花しています。
- 「キバナアマ」は初冬から春にかけて鮮やかな黄色の花を付けます。春早い時期に咲くため、中国名で“迎春柳”と呼ばれますが、ヤナギ(柳)の仲間ではなく、種子から亜麻仁油(あまにゆ)が取られるアマ(アマ科)に近縁な植物です。インド北部から中国にかけて分布し、中国雲南省原産でも道路脇などでよく見かける植物で、“雲南月光花”と呼ばれたりします。こちらも昆明植物研究所から1995年に頂いた植物です。