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4年ぶりにヒスイカズラが開花!

熱帯雨林植物温室では、“翡翠色の花を咲かせるヒスイカズラ”が4年ぶりに開花しました。

 

ヒスイカズラは宝石の翡翠(ひすい)のように美しい色の花を房状に咲かせることから、この名がつけられました。英名も Jade Vine(翡翠の葛)といいます。フィリピンの限られた熱帯雨林に自生するツル性の植物で、高さ20mにも達します。しかし、残念ながら現地では開発などにより絶滅したとされます。

 

 

今回、咲いたヒスイカズラは1995年3月20日に筑波実験植物園から導入したもので、数年後に開花するまで成長しました。その後、高さ約10mのロープいっぱいにツルを巻きつけ、毎年美しい花を咲かせていました。しかし、2021年5月8日に成長した重みによってロープが切れて落下し、大部分の株を切除せざるを得ない状況となりました。 それから4年、残ったツルがゆっくりと成長し、今年の5月上旬頃に最初の小さな蕾を発見。そして、5月23日に開花が始まりました。現在、3房が成長中で、花序を伸ばしながら順次開花していく予定です。

 

今年は花房数が少ないため6月上旬までが見頃となりそうです。また、落ちてしまったヒスカズラの花は水盤(すいばん)に浮かべて、鮮やかなブルーの花を身近で観察できるようにしております。ぜひこの機会に、希少な翡翠色の花を持つ「ヒスイカズラ」をご覧ください。